好きになった相手が、既婚者だった。
それだけで、この恋はもう「間違い」になる。
頭では分かっていた。
それでも、心は止まらなかった。
正しいのに、
どうしてこんなに苦しいんだろう。
好きになる順番は選べない
最初から知っていたわけじゃない。
気づいたときには、
もう「ただの同僚」でも
「ただの知り合い」でもなくなっていた。
優しかった。
話をちゃんと聞いてくれた。
弱さも見せてくれた。
その人の家庭の存在よりも、
目の前の温度のほうがリアルだった。
だから余計に、やめられなかった。
「何も壊さないから」という嘘
壊すつもりはなかった。
家庭を奪うつもりもない。
誰かを傷つけたいわけでもない。
ただ、少しだけ。
この時間が欲しかっただけ。
でもその「少しだけ」が、
いちばん危うい。
何も壊していないつもりでも、
一番壊れていくのは、自分の心だった。
正しいのに苦しい理由
この恋は、社会的には間違い。
だからこそ、
堂々と好きになれない。
会いたいと言えない。
寂しいと言えない。
未来を聞けない。
「好き」なのに、
願ってはいけない恋。
苦しいのは、
愛が小さいからじゃない。
愛を出せないから、苦しい。
本当は、分かっていた
彼が家庭を捨てないことも。
自分が選ばれない可能性が高いことも。
それでも惹かれたのは、
その人だけじゃなくて。
“誰かの一番になれない自分”を、
どこかで受け入れていたからかもしれない。
それでも、好きだった夜
正しいのに苦しい。
間違っているのに、温かい。
既婚者を好きになった夜は、
自分の弱さと向き合う夜でもある。
この恋が終わるとき、
きっとただ一つだけ分かる。
誰かを愛することと、
自分を大切にすることは、同じじゃない。
でもいつか、
両方選べる恋がしたい。
そう思えたなら、
その夜は無駄じゃなかった。


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